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雇用保険の加入期間が短かかったり、社会保険に加入していない場合に、出産・育児に関する給付金はもらえないのでしょうか? 出産・育児に関する給付金の種類と受給条件などを教えてください。
出産・育児に関する公的給付についてQ1~Q3のご質問が寄せられていますので、出産・育児に関する給付金等の制度のしくみと受給条件についてご案内します。
Q1 夫の健康保険の被扶養者ですが、雇用保険には加入しています。現在、前回の出産の育児休業から復職して1年半になります。雇用関係は更新や期限はないので、育児休業はとれますが、復職後2年後になる今回の出産で、育児休業給付金はもらえますか?
Q2 未婚で出産予定です。現在、法人ではない常時5人以下の会社に10年ほど勤務していて(社員は私1人)、会社の健康保険には加入せず、父親(建設国保)の被扶養者になっています。給与からは源泉徴収のみ毎月引かれます。妊娠を機に会社の社会保険に切り替えてもらい、出産一時金(42万円)や育児休業給付金、その他手当て等も全て受給して子供のために使いたいのですが、これから全ての受給は可能でしょうか・・。
Q3 12月末に出産を控えた妊娠中期の者です。正社員で3年半働いた後、昨年2月に退職し、1ヶ月後に再就職しましたが、雇用保険は4月~8月までは未加入、8月以降に加入しました。しかし、今年3月に辞めたので加入期間は7ヶ月ほどです。
3月に辞めた後、3週間ほど空いた4月に再就職して雇用保険加入。現在に至ります。今回は再就職後1年未満の雇用保険期間内に産休を取る形になります。このような場合に、出産手当金、失業手当、育児休業給付金など受け取れるのでしょうか。
会社にはまだ退職などの話はしていませんが、受給できるタイミングで休職または、退職を考えています。受給できるものに該当しない場合は、扶養に入ったほうがいいのでしょうか。
出産時に支給される①出産育児一時金、②産前産後休業中に支給される出産手当金、③育児休業中に支給される育児休業給付金は次の図のような関係になっています。
図の①出産育児一時金は、健康保険に加入している被保険者、被扶養者、国民健康保険の加入者(国保の場合は、被扶養者も「加入者」といいます。)が出産するときにはすべて支給されます。出産は病気ではないので、医療保険は使えないことから、出産時の経済的負担軽減するために、保険料を払っているすべての公的医療保険の被保険者、被扶養者、加入者に支給されることになっています。
図の②出産手当金は、健康保険に加入している被保険者に支給されるもので、産前産後休業後または育児休業後に職場復帰することが前提の給付金です。受給するために出産前にどれくらい被保険者期間があったかは問われません。国民健康保険にはこの制度はありません。
図の③育児休業給付金は、雇用保険に加入している人で、図の④に示すように、受給するためには育児休業開始前に一定以上の就業日数がある雇用保険加入期間が必要になります。また、育児休業後職場復帰を前提とした給付金ですから、退職を予定している場合は受給できません。
以上のことからそれぞれのご質問についてみてみましょう。
Q1の方は、雇用保険に加入していて同一の事業所に雇用されているようなので、今回の出産でも育児休業給付金がもらえるでしょう。もし、前回の育児休業直後もしくは育児休業中に次の育児休業に入った場合でも、退職せずに育児休業を取得すれば育児休業給付金の対象になります。
Q2の方については、現在、父親の被扶養者とのことですから、年収が130万円未満ではないかと思います。そうしますと、会社の健康保険に加入できるだけの就労時間があるかどうかです。加入できるだけの就労時間でしたら、加入手続きをしてもらうとよいでしょう。しかし、法人ではない5人未満の事業所ですと、会社そのものが社会保険の事業所になっていないかもしれません。その場合は、健康保険には加入できません。とはいえ、出産育児一時金は、健康保険に加入できなくてもお父さんの建設国保の被扶養者としてもらうことができますので、ご安心ください。
Q2の方は、給与からは源泉徴収のみ控除されているとのことですから、雇用保険料を払っておらず、つまり雇用保険には加入していないと思われます。事業主には、労働者を雇用したときは労災保険、雇用保険の加入が義務付けられていますから、過去2年間にさかのぼって加入手続きをし、保険料の支払いをすることで、図④の条件を満たしていれば育児休業をする期間の育児休業給付金を受給することは可能です。もちろん、保険料は事業主だけでなくご相談者にも過去の保険料の支払いが生じます。
Q2の方は、給与からは源泉徴収のみ控除されているとのことですから、雇用保険料を払っておらず、つまり雇用保険には加入していないと思われます。事業主には、労働者を雇用したときは労災保険、雇用保険の加入が義務付けられていますから、過去2年間にさかのぼって加入手続きをし、保険料の支払いをすることで、図④の条件を満たしていれば育児休業をする期間の育児休業給付金を受給することは可能です。もちろん、保険料は事業主だけでなくご相談者にも過去の保険料の支払いが生じます。
Q3の方は、入社後1年経っていないので、育児休業ができるかどうかは、会社の規則によります。法律では、労使協定により入社1年未満の人は育児休業の対象から除外できることになっているので、就業規則の確認が必要です。ここでは育児休業ができると仮定して、育児休業給付金が受給できるかどうかをみてみましょう。
正社員を辞められた後、転職を2回されていますね。育児休業開始日前からさかのぼって2年間に図の④の条件を満たすことができるでしょうか? 離職後に失業手当を受給していますと、そこでリセットされ、2年間の中の被保険者期間は通算できなくなります。
ご相談からは、過去2回の離職→再就職の期間が1か月とか3週間なので失業手当の受給はしていないのではないかと思いますが、被保険者期間等も含めて確認が必要ですね。育児休業が取得できた場合に育児休業給付金が受給できるのかどうか、ハローワークに確認してみてはいかがでしょうか。
出産手当金は、退職日からさかのぼり1年間継続して被保険者だった場合には、出産手当金をもらい始めてすぐに退職しても継続受給できますが、ご相談者の場合は、再就職(被保険者となって)して1年未満で産休になるようですから、出産前後で退職になりますと、その時点で給付が終わることになります。全額もらうためには、産前産後休業が終了するまで在籍し被保険者でいる必要があります。
失業給付は、働く意思と能力がありながら就職できない場合に受給できます。ご相談者が退職を選択した場合、出産育児を控えていて、退職後すぐに就職することは不可能でしょう。このような場合は、失業給付受給期間の延長申請をしておくとよいでしょう。受給期間は離職後1年間ですが、出産、育児などすぐに働くことができない場合は、その1年にプラスして最長で3年間延ばすことができます。
(2017年9月 守屋 三枝)
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