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63歳男性です。脳腫瘍の切除手術をした後、抗がん剤の副作用で歩行困難となり、日常生活に介助が必要となりました。介護保険を利用できると思っていましたが、医師から、65歳未満の場合、介護保険は限られた病気しか利用できず、私の場合は該当しないと言われました。介護保険料をずっと払ってきたのにがっかりです。介護保険を65歳未満で利用できるのはどんな場合か、教えてください。
今は、2人に1人ががんになるといわれ、以前に比べ、がんが身近な病気になった感があります。しかし、患者ご本人にとっては、手術とその後の抗がん剤治療は心身ともに大きなご負担になっていることに変わりはありません。その上、介助が必要なのに介護保険が使えないと思うと、精神的に、場合によっては経済的にも負担が増しますね。
今回はまず、公的介護保険制度概要からご紹介していきましょう。
公的介護保険は、市区町村が保険者で、その地域に住む40歳以上の人が被保険者(加入者)となり、高齢者の介護の費用を社会全体で支え合う社会保険制度です。ですから、「介護保険サービスを利用するつもりはないので、加入はしない」という、個々人の意思には関係なく、40歳以上の人は全員が被保険者になります。
介護保険の費用は、介護サービス利用時に利用者が費用の1割を負担し、残り9割については、加入者全員が支払う保険料、と国や自治体からの負担金で賄われています。
介護保険の被保険者は年齢によって65歳未満と65歳以上の2種類に分かれていて、介護サービスを利用できる条件が異なります。
① がん(回復の見込みのない末期のもの)②関節リウマチ ③筋(きん)萎縮性側索(いしゅくせいそくさく)硬化症(こうかしょう) ④後(こう)縦(じゅう)靭帯(じんたい)骨化症(こっかしょう) ⑤骨折(こっせつ)を伴う骨(こつ)粗(そ)しょう症(しょう) ⑥初老期における認知症 ⑦進行性核上性(しんこうせいかくじょうせい)麻痺(まひ)、大脳(だいのう)皮質(ひしつ)基底核(きていかく)変性症(へんせいしょう)及びパーキンソン病 ⑧脊髄(せきずい)小脳(しょうのう)変性症(へんせいしょう) ⑨脊柱管(せきちゅうかん)狭窄症(きょうさくしょう) ⑩早老症 ⑪多系統委(たけいとうい)縮症(しゅくしょう) ⑫糖尿病性(とうにょうびょうせい)腎症(じんしょう)及び糖尿病性(とうにょうびょうせい)網膜症(もうまくしょう) ⑬脳(のう)血管(けっかん)疾患(しっかん)(外傷性を除く)⑭ 閉塞性(へいそくせい)動脈(どうみゃく)硬化症(こうかしょう) ⑮慢性(まんせい)閉塞性(へいそくせい)肺(はい)疾患(しっかん) ⑯両側(りょうそく)の膝(しつ)関節(かんせつ)又は股(こ)関節(かんせつ)に著しい変形を伴う変形関節症
難しい名前ばかりが並んでいますが、厚生労働省により明確な選定基準の下、老化が原因とされ、3~6ヶ月以上継続して要介護状態又は要支援状態となる割合が高いと考えられる疾病が指定されています。これらの病気であるとの医師の診断があれば、介護サービスの申請ができます。
ご相談者の場合は、回復が見込まれ、末期がんではないということで特定疾病には該当しないと医師が診断されたのでしょう。介護サービスが利用できないことは残念である反面、病後の状況としては喜ばしいことですね。
介護保険は現物給付で、必要とする介護の度合いによって、要支援1、要支援2、要介護1~要介護5の7段階のどの区分になるのか「介護認定」を受け、それぞれの段階の支給限度額の範囲内なら、1割の自己負担でサービスが利用できます。限度額を超えた分は全額自己負担となります。
要介護状態になってから実際に介護サービスを利用するまでの流れは、次の通りです。
このようにご案内しますと、手続きが大変そうに感じるかもしれませんが、実際には、1の申請時に市区町村の窓口では、介護サービスを受けるためのサポーターとして、地域包括支援センターを紹介してくれます。地域包括支援センターは、介護の総合相談窓口として、ケアマネージャーや事業所の紹介など様々にきめ細かくサポートしてくれます。介護で困っていることなどを隠さないで積極的に相談することが、介護保険を上手に利用するコツではないでしょうか。
(2015年3月 守屋 三枝)
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