2.健康・介護…心配なリスクとその対策
—離婚以外でも起こり得るリスクとしては、一般女性(Q7.)と女性社員では回答に少し差がありました。
保険業界ということもあるのか、「親の介護」という回答が多いですね。
今井:仕事上、介護についても良く情報収集をしていて、大変さを想像するのも難しくないですからね。
橋本:私は、身近なところでいうと「健康」というのがありますね。まだ半年ぐらいですが、部屋でできる運動を始めてみたり、サプリを飲んだりして予防に努めています。
—社内のアンケート結果でも、健康管理として運動などで予防している、という意見は多くみられました。毎年会社で受けている健康診断にプラスして努力されているみたいですね。
今井:私は「健康」はリスクとしてあまりピンと来ていないんですよね。
橋本:若い時にも気を付けた方がいいよ!そろそろ婦人科系の検診だとか…
今井:それも受けたことはありますが、意識して定期的にやってる訳ではないです。気まぐれというか…。
—男性は50代ぐらいからなのに対して、女性は30代になると急にがんになる確率が上がります。それは婦人科系があるからですよね。
今井:まだ子供産んでないのに困る…。親を見ていると早く孫の顔を見せてあげたいと思うんですが、このままでいくと「高齢出産」になってリスクが高くなってしまうので不安です。高齢出産って何歳からでしたっけ?
伊藤:40歳以上ですよね!“高齢初産”というのも、30歳から35歳に変わったみたいですよ。それだけ多いんでしょうね。
今井:こういう無知な感じも怖いな、と(笑)。 “アラサー”で未だに実家暮らしというのもある意味不安材料です。出ていくメリットがないというのもありますが、このまま30代・40代になっても同じ状況かと思うと、「自立できないリスク」ですかね。その前に「結婚できるか」という心配もありますが(笑)。
橋本:結婚のいいところを伊藤さんから教えてもらったら?
伊藤:私は悪いところしか言わないですよ(笑)!結婚に対して夢を持ちすぎると、離婚したいと1年目に思う(Q2.)割合がもっと高まってしまうような気がしませんか?なので人にアドバイスするときは、マイナス面も言うようにしています。その方が長続きするかなと思って。
—よく聞く『こんなはずじゃなかった!』がある程度防げるかもしれないですね。
伊藤:親と同居していると、この先親が病気や介護状態になった時のことを考えちゃいませんか?私も自分の親と同居しているので、「親の介護」はとてもリスクに感じます。もし介護状態で動けなくなった時に、私が面倒を見ることになるのかな、と。そうなると、今のような働き方はできなくなるし・・・でも、子供も高校・大学で一番お金がかかる時期なので、数年の間は仕事を辞めるという選択は難しいです。一緒に住んでいるのに施設に入って?とも言いづらいです。病気を経験しているので今さら介護保険にも入れないですし。
橋本:私は、反対に親が地元に一人でいるので、介護してあげることはできず施設に入るしかないなと思います。姉も結婚して子供も4人いるのであまり自由がきかないでしょうし。介護保険を勧めた方がいいんでしょうか?
伊藤:私の親の場合は、介護保険どころか医療保険や死亡保険も何も入ってなかったんです。そういうことに疎いと言えばいいんですかね…。私が契約者になって保険料を払うから、といって被保険者としてサインをしてもらいました。で、保険に入って一か月後に入院したんです。
今井:不幸中の幸いとはまさにこの事ですね!反対に、保険をやめた途端に病気が見つかることも少なくないですよね!
橋本:私の父がそのパターンでした。昔から加入していた保険が、60歳の定年時に医療保障を続けるには何十万円を一括で支払うような仕組みでした。その時までは全く健康だったし支払えないので保険をやめたら、その数年後に病気になってしまって…。私自身も、健康診断で婦人科系の項目が指摘されてしまって、手術後5年程経ってやっと保険に入れたということもありました。
今井:私の祖母は、早くに亡くなった祖父の退職金で施設に入っているのですが、父に何かあった時はそれがないので大変だというのが容易に想像できます。保険に入ってと言っていますが、父はあまり保険が好きじゃないみたいで言うことを聞いてくれないんですよね。
—男性の方がそういう方は多いですよね!『何とかなる』と思っているというか。
—女性は『自分がやらなきゃ!』と思って準備するけど、男性の場合は『奥さんがやってくれるだろう』とか『自分の方が先に逝くから…』という発想になりがちですよね。相続に関しても介護に関しても女性の方が意識は高いみたいです。
橋本:両親を見ていると、母が身の回りのことをすべてやっていたので、父が遺されたときには洗濯の仕方とかから教えました。
今井:私の父もそうです。何でも母がやってあげるタイプで、そのくせ母は「何もしない」と言ってて(笑)。
伊藤:わが家もそうなので、今は主人にも子供にもなるべく手をかけないようにしています。自分の着替えは分かるけど、買い置きしてあるものがどこにしまってあるか分からないような人なので、私が入院でもしたら主人はあたふたしてしまいそうです。『大きな子供』とはこのことです(笑)。
—それは『エンディングノートを書いてあげてください』という結論で落ち着きそうですね。