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あと2年で、年金生活に入ります。年金額は夫婦合わせても20万円に届かないため、やりくりは相当厳しくなるだろうと考えています。年金生活に入っている方々は、食費やこづかいは、ひと月どのくらいの予算で暮らしているものなのでしょうか。
年金生活に入られるまで、残り2年に迫られたということですね。多くのご家庭において、年金生活に入るタイミングで家計支出の見直しが必須になります。ご質問者の年金額は、ご夫婦で20万円弱とのことですが、各費目の目安となる支出額の参考にしていただくため、年金月額(手取り額)10万円から18万円までの年金家計簿をご紹介します。
食費 | 25,000円 |
---|---|
住居関連費 ※ | 10,000円 |
日用品費 | 5,000円 |
電気・ガス・水道代 | 20,000円 |
通信費 | 10,000円 |
教養娯楽費 | 3,000円 |
レジャー費 | 3,000円 |
被服費 | 3,000円 |
医療費 | 10,000円 |
小遣い(夫婦の合計額) | 20,000円 |
交際費 | 3,000円 |
生命保険料・損害保険料 | 5,000円 |
雑費 | 3,000円 |
合計 | 120,000円 |
※固定資産税を12で割った金額
食費 | 30,000円 |
---|---|
住居関連費 ※ | 10,000円 |
日用品費 | 5,000円 |
電気・ガス・水道代 | 20,000円 |
通信費 | 10,000円 |
教養娯楽費 | 3,000円 |
レジャー費 | 3,000円 |
被服費 | 3,000円 |
医療費 | 10,000円 |
小遣い(夫婦の合計額) | 25,000円 |
交際費 | 3,000円 |
生命保険料・損害保険料 | 5,000円 |
雑費 | 3,000円 |
合計 | 130,000円 |
※固定資産税を12で割った金額
食費 | 30,000円 |
---|---|
住居関連費 ※ | 10,000円 |
日用品費 | 5,000円 |
電気・ガス・水道代 | 20,000円 |
通信費 | 10,000円 |
教養娯楽費 | 5,000円 |
レジャー費 | 5,000円 |
被服費 | 5,000円 |
医療費 | 10,000円 |
小遣い(夫婦の合計額) | 25,000円 |
交際費 | 5,000円 |
生命保険料・損害保険料 | 5,000円 |
雑費 | 5,000円 |
合計 | 140,000円 |
※固定資産税を12で割った金額
食費 | 35,000円 |
---|---|
住居関連費 ※ | 10,000円 |
日用品費 | 6,000円 |
電気・ガス・水道代 | 20,000円 |
通信費 | 10,000円 |
教養娯楽費 | 8,000円 |
レジャー費 | 8,000円 |
被服費 | 5,000円 |
医療費 | 10,000円 |
小遣い(夫婦の合計額) | 30,000円 |
交際費 | 8,000円 |
生命保険料・損害保険料 | 5,000円 |
雑費 | 5,000円 |
合計 | 160,000円 |
※固定資産税を12で割った金額
食費 | 40,000円 |
---|---|
住居関連費 ※ | 10,000円 |
日用品費 | 7,000円 |
電気・ガス・水道代 | 20,000円 |
通信費 | 13,000円 |
教養娯楽費 | 10,000円 |
レジャー費 | 10,000円 |
被服費 | 5,000円 |
医療費 | 12,000円 |
小遣い(夫婦の合計額) | 30,000円 |
交際費 | 10,000円 |
生命保険料・損害保険料 | 8,000円 |
雑費 | 5,000円 |
合計 | 180,000円 |
※固定資産税を12で割った金額
ここに掲載している年金月額は、税金や社会保険料(国民健康保険料などや介護保険料)を差し引いた、いわゆる可処分所得を指します。税金や社会保険料を差し引いたご夫婦の手取り年金額と照らし合わせてください。年金の受給額が20万円弱としても、実際の手取りは17~19万円くらいになるのではないでしょうか。
年金月額が16万円だとすると、食費に使えるのはひと月3万5000円程度、年金月額18万円になると、ひと月4万円程度になります。レジャー費や被服費、交際費がそれぞれひと月3000円から5000円程度とかなり少ない予算しか取れませんので、3つの費目を足して、その範囲内でやりくりしてもかまいません。
こづかいはひと月2万円から2万5000円をご夫婦で分けていただくのが、年金内に生活費を収めるコツになります。こづかい額がかなり少なくなるのが、年金生活の厳しい点だと思います。
ところで、現役時代よりも食費の予算が少なくなってしまう場合、下図のように「ひと月単位」のやりくりではなく、「1週間単位」の予算でやりくりされてはいかがでしょうか。節約をする場合は、ひと月単位よりも1週間単位のように、管理する期間を短くしたほうが巧くいくケースが多いからです。
週間単位のほうが巧くいきやすい理由は、予算をオーバーしたとしても、翌週にはリセットできるから。ひと月の予算の場合、月の途中で予算をオーバーしてしまうと、その後は赤字の累積になってしまい、やりくりのモチベーションが下がってしまうことが多くなるのです。
週間予算の例は、食費の予算がひと月4万円だと仮定したものです。4万円から1万円の予備費を取ります。予備費の1万円は、お米やビール類などのまとめ買いをする際に使ったり、1週間分の予算では足りなくなったときに充当してもよいお金になります。
予備費の1万円を差し引いた3万円を、5週分に割っていきます。4万円の例における1週間分の食費の予算は6000円。1週目と5週目は、日数が少なくなりやすいので、やりくりは楽になります。1週目と5週目に予算が余ったら、外食費に充てるなど、やりくりを頑張った分を、自分や配偶者のためのご褒美に使うこともおすすめします。
1週間6000円の予算に慣れて、だいたい予算内に収まるようになってきたら、その後はひと月単位のやりくりにしても大丈夫です。予算を抑えたいときに週間予算は役立ちますが、買い物のペースがつかめてきたら、週間予算にこだわる必要はありません。1週間での予算管理は、年金生活に入ったタイミングで3~4か月くらい実践してみることをおすすめします。
(2024年6月 畠中 雅子)
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