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生命保険や損害保険をFPに相談生命保険や個人年金保険に加入する優先順位を教えてください。

28歳共働き、現在1人目妊娠中の夫婦です。生命保険や個人年金保険について何から始めれば良いのか迷っています。

現在は賃貸物件で暮らしており、収入は月々合わせて36万円ほどです。このうち6万円は純粋な貯金、4万円は年払い用に積み立てて置いています。最近結婚しましたので、貯金は100万円しかありません。

妊娠にあたり、0歳からの学資保険に入ろうと思っています。その他、今後になりますが、マイホーム購入希望、個人年金保険加入希望、子どもの生命保険など・・・どれから手をつけて良いか分かりません。純粋な貯金を0にしてまで保険や個人年金に一気に手をつけるべきか、順序があれば整理したいです。優先順位があれば教えて頂きたいですし、この妊娠期間中に始めるべきかも悩んでおります。

子どもが1歳になったら、保育園に預けて仕事復帰を考えています。保育園に空きがあれば、ですが。

FPからの回答

優先順位の第1位は、ご主人の死亡保障

ご結婚されて間もないことや、初めてのお子さんを妊娠中とのことで、お金まわりの悩み事が多い時期だと思います。お子さんを交えた楽しい暮らしを、安定したものにするためにも、保険のことやライフプランを考えるのは重要なことです。今回は保険にしぼって、加入の優先順位からご説明していきましょう。

これから新しい家族を迎えられるご家庭にとって、ご主人様の死亡保障が保険に加入する優先順位の第1位になります。続いて確保したいのは、ご夫婦の医療保障になります。今回のご相談者の場合、奥様も働かれているので、奥様にも多少は死亡保障が必要になります。

学資保険は、親の保障とは切り離して、必要なものと考えたいところです。学資保険には出産予定日の140日前から加入できますので、その時期を過ぎましたら、早めに加入されるのがおすすめ。出産後は育児に忙しく、ゆっくりと加入する保険を探す余裕がなくなりますので、妊娠期間中が加入のタイミングとしてもおすすめできます。

さて、第1順位のご主人の死亡保障については、定期保険や収入保障保険のような、掛け捨てタイプの保険で準備されるのが良いでしょう。賃貸物件にお住まいであること、共働きであることを考慮しますと、2000~4000万円くらいの死亡保障額が目安になります。保障額に幅を持たせているのは、奥様の収入がわからないからです。奥様の収入が多ければ、ご主人の保障は減らすことができます。

そのいっぽうで、先述の通り、共働きの場合は奥様にも死亡保障が必要です。収入にもよりますが、奥様の死亡保障は1000~2000万円くらいを目安にされるといいでしょう。「若いから死亡保障は要らない」と考える奥様もいらっしゃいますが、若くて、貯蓄が少ない時期に奥様が病気にかかったり、万が一、死亡されるようなことでもあれば(縁起悪いたとえですみません)、お葬式代を捻出するのすら難しいかもしれません。

新婚期は貯蓄も増やしていきたい時期ですので、少ない負担で高額の保障が得られる保険が向いていると思います。ただし、妊娠中は高額の死亡保障には入りにくくなっています。出産を無事に終えられてから、死亡保障を確保するのが適当だと思います。

奥様は無事に出産を終えてから、死亡保障と医療保障を確保

ご夫婦の医療保険については、お若いので、55歳や60歳などで払い込みが終了するタイプの医療保険を検討されてはいかがでしょうか。現役時代に保険料の支払いが終わり、保障は一生涯得られます。

入院と手術の保障、それに先進医療保障を基本の保障と考え、がん診断給付金や3大疾病の保障などを付けるかは、保険料負担とのバランスで考えると良いでしょう。いろいろなプランを調べたり、保険ショップで提示してもらい、支払えそうな保険料の範囲に収まるプランを選択するようにしましょう。

ただし医療保障についても、妊娠中の奥様は加入がしづらくなっています。妊娠中でも加入できる医療保険はありますが、好きな商品を選べませんし、妊娠に関係する症状で入院したとしても、入院給付金はもらえません。妊娠前に加入していれば、帝王切開などの手術に手術給付金がもらえますが、妊娠後の加入では帝王切開も不担保になります。

こうした状況を考えますと、まずはご主人が死亡保障と医療保障を確保したうえで、出産を終えたのち、奥様が死亡保障と医療保障を確保するという流れが適当だと思います。後から奥様の死亡保障と医療保障を追加するため、ご主人の保険料負担は抑え気味にしておくのが安全です。

学資保険については、先述の通り、140日前から加入できますので、そろそろ加入を検討されると良いと思います。共働きの場合、第1子はご主人、第2子は奥様と、名義を分けて加入される方もたくさんいます。ご兄弟を希望されているなら、学資保険の契約者を分けることも検討されてはいかがでしょうか。

保険料は年払い用に積み立てて、年払いで払うのが○

保険料については、現在の貯蓄の中からまとめて支払う必要はありません。月々の家計の中から、年払い用に積み立てて、年払いで支払う方法のほうが、安全だと思います。現在も年払い用に積み立てていらっしゃるようなので、その方法がよいでしょう。

最後に、個人年金保険について。お子さんを生み終えた時点で、お子さんの教育資金がかかる時期などが確定します。マイナス金利の影響で、個人年金保険は販売停止にしている保険会社も多いため、この数年で慌てて加入せず、出産を終えて奥様が本格的に仕事に復帰されたのち、保険料の負担能力をきちんと見極めてから加入されたほうが良いと思います。

いずれにしましても、無事にご出産されることを願っています。

(2017年4月 畠中 雅子)

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