あなたが加入している保険、ご家族も知っていますか？
入っている保険は夫婦や親子で知っておくのが大切です。

－ 私は義父が亡くなった時に、その後の手続きで大変な思いをしたことがあります。義父の預貯金や加入している保険の詳細については義母もあまり知らないし、離れて暮らしている子供たち(私の夫)は当然のごとく知らなくて・・・

畠中：保険証券は日常的に必要なものではないため、加入した後、しまいこんだまま何年も見ていないという方も少なくないようです。とはいえ、“いざ”請求しようと思ったときに、どこにあるのかが分からなくて、紛失したまま請求をする方もいらっしゃいます。

保険証券を紛失していても、再発行は可能ですし、給付金の請求ももちろんできますが、加入していることを知らなかったとすれば・・・。保険料を払っているのに、給付金がもらえないことも起こり得ます。保険金や給付金の請求には時効がありますので、もらえなかったら絶対に後悔するはずです。また保険証券を紛失している場合と、手元に保険証券がある場合を比べると、給付金や保険金を受け取るまでには時間がかかります。

保険証券については、家族の分をひとつのファイルにまとめて保管しておくのがベスト。ひとつにまとめておけば、いざというときの請求もスムーズですし、家族が加入している保険の中身のチェックがいつでもできます。

－ 亡くなった場合だけではなく、家族が入院した時にも、保険に入っているか知らないと困りますよね。自分で手続きできるくらい元気だったら問題ないですが・・・父が入院した時は緊急入院だったので、健康保険組合で確認したり、手続きしたり、たくさんある郵便物の中から保険証券を探したりと苦労しました。

畠中：保険証券をファイルに保管しておくのと同時に、加入している保険の保障内容を1冊のノートに書き出しておくこともおススメします。そこには保険の内容だけではなく、銀行の口座情報(銀行名、口座番号のみでOK)や健康保険組合名、勤務先なども書き出しておくと便利です。ノートは家族で1冊でもいいですし、個人で管理したいのであれば、おひとり1冊ずつでもかまいません。

保険の加入状況を一覧表にまとめると、自分や家族の加入状況が共有できます。今のままで十分だと思っていたけれど、「老後の保障が手薄い」と感じたり、「年金で暮らす時期に保険料の支払いが続いている」と気付いたりなど、現在の保険プランの“課題”が見えてくるかもしれません。

－ 夫婦で共有するのも大切ですが、やはり2人とも年老いていくことを考えると、親子でも知っておくことが大切だと思います。ただ、子どもから両親の貯金や保険の事を切り出すのは・・・と躊躇されている方も多いと思います。上手に共有する方法はありませんか？

畠中：“資産の全貌”を子どもに知られたくないという親御さんは多いかもしれません。その一方で、保険の加入状況について、子どもに知らせたくないという親御さんは多くないはずです。

親御さんが入院された場合など、お見舞いに行くだけでも大変なケースはありますし、親御さん自身も体調がすぐれない、退院直後などに給付金の請求をするのは体力的にきついケースも多いはずです。入院のような“いざ”ということが起こった時に、親御さんに代わりに速やかに請求するためにも、まずは「家族の保険をひとつのファイルにまとめておこう」と提案してみてはいかがでしょうか。別居されている場合は実家を訪れた際に一緒にされると良いと思います。その際、保険の内容がわからない場合は、親子で一緒に『保険の点検』をされることをおススメします。