— 松山バレエ団は清水さんのご両親がはじめられたバレエ団なのですよね?
清水:はい。父 清水正夫と母 松山樹子が創立したバレエ団です。我々が2代目です。
— 「先人の価値の上に新たな価値を築かなくてはならない」と言う言葉が印象的でした。先代とお二人に変わられてから何か変わりましたか?変わられている事と引き継がれている事がありましたら教えてください。
清水:クラシックバレエや芸術というもの自体が、特にクラシックバレエは西洋からきたということで私たちの先輩方は本当に苦労されていました。日本人にバレエは向かないと言われるような環境の中で先輩たちは頑張られました。本当に苦労に苦労を重ねながら、日本やアジアのバレエ界が我々を育ててくれたと思っております。そんな中、森下がヴァルナ国際バレエコンクールで金メダルを取ったことで初めて「日本人にもバレエが向いているんだ」と思われるようになり、それまでの環境がガラッと変わりました。バレエは人間としての本質を教えてくれるものです。その先輩方の精神を引き継いでいこうと思っております。生涯をかけてバレエを探求して続けていきたいと考えております。